Beta AnalyticのAMSによる放射性炭素年代測定

Beta AMS LabBeta Analyticが日々受ける分析リクエストのほとんどは加速器質量分析法 (AMS)による放射性炭素年代測定です。
AMSには多く利点があり、新しい研究分野においても放射性炭素年代測定を利用することを可能にしてきました。また、Radiometric Methodでは測定ができなかったサンプルの測定を可能にしました。Beta Analyticは、1983年以来、世界各国の研究者の方々に常時AMSによる放射性炭素年代測定を提供しております。弊社ではAMS放射性炭素年代測定を14営業日以内でご提供しています。

AMSの測定手順

AMS測定で用いられるグラファイトは、コバルト触媒を用いたCO2の水素還元によって調製されます。CO2は100%酸素雰囲気下、800℃以上で試料を燃焼することによって得られます。得られたCO2はメタノール/ドライアイス、そして液体窒素による極低温法で精製された後グラファイト化されます。同じ方法で標準試料、QA試料、バックグランド試料も調製され、すべての分析過程がシステマチックであることを確証します。

測定結果(BP, pMC)はSNICSイオン源を備えた社内の加速器の一つによって、Oxalic Acid II (NIST-4990C) のC14/C13に対する、試料のC14/C13の比を求めることによって得られます。同時的に“QA report“にて報告される品質保証用の試料(QA試料)の測定も行います。 最終的な未知年代試料の結果報告の前に、QA試料の測定結果がすべて想定内であることが必要とされます。

AMSの結果は、全ての同位体分別を補正するためにグラファイトのAMSによるd13測定値を用いて補正されます。 一方レポートに記載されるd13Cの値は試料の種類によって異なる方法で分析されます。 固形の有機物はサブサンプリングされ、元素分析計(EA)を用いてCO2化されます。水や炭酸塩はガスベンチで酸性化され、CO2化します。 EAとガスベンチは安定同位体質量分析計(IRMS)に直結されています。 IRMSでCO2マス(質量44, 45, 46)を分離、測定し、試料のd13Cを計算します。

標準試料と未知年代試料の一貫した整合性

お送りいただいた未知年代試料は、スタンダード、バックグラウンド、およびBeta Analyticにより準備された既知年代試料と共に準同時的に分析されます。つまり未知年代試料と同じ手順で化学的前処理 とグラファイトの調製が行われます。この手順は、年代の確度を保証するために必要です。そしてそれら一連の既知年代試料を未知年代試料と同一ホイールに満遍なくセットし測定を行い最終的な年代値の算出と検証を行います。 これらの標準試料や既知年代試料とは切り離して別に前処理が行われた既知年代試料を受け入れることはほとんどありません。

AMS分析の利点

  • 炭素が1ミリグラムまたはそれ以下の場合でも放射性炭素年代が可能。
  • 微量試料による分析が可能なため、より詳細なサンプリングが可能。
  • 微量試料による分析が可能なため、よりも強力な前処理をすることが可能。
  • 微量試料による分析が可能なため、試料の一部を残しておくことが可能。
  • 試料の年代が古い場合、試料量が少ない場合、統計誤差が少ない。
  • 標準試料と未知年代試料の準同時分析が可能。

Beta AMS試験所の迅速な納期

AMSによる年代測定では、標準(Standard)で14営業日、お急ぎの場合(Priority)は6営業日で結果をご報告いたします。予期できない事象が起きない限り、試料数にかかわらずお約束の納期で結果をお送りいたします。試験所にログイン後、試料が無事に到着した旨を、納期とともにお知らせいたします。Beta Analyticはサンプルの受領後、すぐに化学処理を開始いたします。スタンダード、バックグラウンド、サブスタンダードなどの既知年代試料も同一ホイールで準同時的に測定されます。必要な場合は同位体分別補正を行い、また可能な場合は暦年代較正を行い放射性炭素年代をご報告いたします。

最終更新:2020年2月